Swift Package Manager
Swift Package Manager(以下、SPM)で作成したライブラリをデモアプリに組み込んでテストしたいと思うときがある。
が、SPM は Git のレポジトリから取り込む形にしか対応しているように見えない。実はローカルで使う方法もあるのだが、今回はその方法を紹介する。
Salmon Stats ライブラリ
Swift で使える Salmon Stats ライブラリを SPM で開発したのだが、でもアプリがついていないのでいまいちわかりにくい感じになっている。
ちなみに現在対応しているのは次の機能。
- シフト統計の取得
- グローバルのみ取得
- シフト記録の取得
- 赤イクラ記録
- 金イクラ記録
- ユーザメタデータの取得
- バイト回数とかのデータ
- ユーザのリザルトの取得
- 最大 200 件まで取得
というわけで、まずは GitHub から Salmon Stats ライブラリを取得する。
git clone [email protected]:tkgstrator/SalmonStats.git
Cloning into 'SalmonStats'...
remote: Enumerating objects: 73, done.
remote: Counting objects: 100% (73/73), done.
remote: Compressing objects: 100% (54/54), done.
remote: Total 73 (delta 20), reused 52 (delta 10), pack-reused 0
Receiving objects: 100% (73/73), 15.29 KiB | 5.10 MiB/s, done.
Resolving deltas: 100% (20/20), done.
clone したら SalmonStats ディレクトリ以下に Xcode で新プロジェクトを作成する。
新プロジェクトを作成
Xcode からSalmonStatsDemo
という新プロジェクトを作成する。
この段階ではまだローカルパッケージが読み込まれていない。
次にこのデモアプリのプロジェクトに対して SalmonStats のディレクトリをそのままドラッグアンドドロップしてライブラリを追加する。
注意点としては「コピーする」は選択しなくて良いというところです。
ちゃんとできると上の画像のように SalmonStats のライブラリを読み込んでくれます。
ちなみに、プロジェクトを作成するときにIDETemplateMacros.plist
を作成しておくと便利です。詳しくはカピ通信さんが解説されています。
最後に、デモアプリに対してライブラリを追加します。
デモアプリ形式の便利なところ
SPM で読み込んだ場合にはライブラリのソースコードを変更できないという問題がありますが、このようにローカルでライブラリを読み込んだ場合にはライブラリのコードを変えながらデモアプリでチェックできます。
GitHub などにコミットする必要もなく、手間が省けるというわけです。
既存のバグ
CombineExpectations をライブラリに追加したままローカルや SPM で別のアプリに追加するとクラッシュします。
import PackageDescription
let package = Package(
name: "SalmonStats",
platforms: [
.iOS(.v13), .macOS(.v10_15)
],
products: [
.library(
name: "SalmonStats",
targets: ["SalmonStats"]),
],
dependencies: [
.package(url: "https://github.com/Alamofire/Alamofire.git", from: "5.4.2"),
.package(url: "https://github.com/groue/CombineExpectations.git", from: "0.7.0")
],
targets: [
.target(
name: "SalmonStats",
dependencies: ["Alamofire"]),
.testTarget(
name: "SalmonStatsTests",
dependencies: ["SalmonStats", "CombineExpectations"]),
]
)
どうも CombineExpectations は testTarget にしか追加してはダメなようだった。
サンプルコード
例えば以下のようなコードを書けば Salmon Stats から 10 万番目のリザルトを取得できる。
イニシャライザで宣言するとビューを呼び出す前にアクセスしてしまうのでonAppear
で宣言するのが適切かもしれない。
// onAppearで呼び出す場合
import SwiftUI
import SalmonStats
import Combine
struct ContentView: View {
@State private var task: AnyCancellable?
var body: some View {
Text("Hello, world!")
.padding()
.onAppear {
task = SalmonStats.shared.getResult(resultId: 1000000)
.sink(receiveCompletion: { completion in
switch completion {
case .finished:
print("FINISHED")
case .failure(let error):
print("ERROR", error)
}
}, receiveValue: { response in
dump(response)
})
}
}
}
// イニシャライザで呼び出す場合
import SwiftUI
import SalmonStats
import Combine
struct ContentView: View {
private var task: AnyCancellable?
init() {
task = SalmonStats.shared.getResult(resultId: 100000)
.sink(receiveCompletion: { completion in
switch completion {
case .finished:
print("FINISHED")
case .failure(let error):
print("ERROR", error)
}
}, receiveValue: { response in
dump(response)
})
}
var body: some View {
Text("Hello, world!")
.padding()
}
}
ただ、SwiftUI は struct 型なのでクロージャの中で self を書き換えることができない。これは mutating でも同じことである。詳しくはここの GitHub Gistを読めばいいことがあるかもしれない。
よって、イニシャライザを使った場合は受け取ったデータである resopnse を処理することができない。なので普通にonAppear
でいいような気がしてきました。
デモアプリ
import SwiftUI
import SalmonStats
import Combine
struct ContentView: View {
@State private var result: Response.ResultCoop?
@State private var task: AnyCancellable?
var body: some View {
List {
HStack {
Text("BOSS APPEARANCES")
Spacer()
Text("\(result?.bossAppearanceCount ?? 0)")
}
}
.onAppear() {
getResultFromSalmonStats()
}
}
func getResultFromSalmonStats() {
task = SalmonStats.shared.getResult(resultId: 100000)
.sink(receiveCompletion: { completion in
switch completion {
case .finished:
print("FINISHED")
case .failure(let error):
print("ERROR", error)
}
}, receiveValue: { response in
result = response
dump(response)
})
}
}
ビルドすると以下のように表示できる。
Combine は非同期処理なのでデータの読み込みが終わるまでは 0 と表示されているが、読み込みが完了すると正しい 63 という値に修正される。
ところでonAppear
ってダサいなあって思っているので前みたいにviewDidLoad
とかで呼び出せるようになってくれないかなあと。