本題
アラマキ砦ラッシュの最適解を謳うツイートが流れてきました。
確かにこの WAVE 自体はクリアしていますが、この戦法は全く役に立たない、むしろクリアを遠ざけるだけの戦法であることを誰でも理解できるように懇切丁寧に解説しようと思います。
本旨の考え方
まず、例のツイートは「最適解」と主張していますがその結論を出すのは早すぎます。サーモンラン NW は解禁されてからまだ一週間も経っておらず、プレイヤーの成熟度、ゲームへの理解度も全く不十分です。このタイミングで「最強」とか「最適」とかそういう強い言葉を使うのは人の気を引きたいだけです。ほら、誰かも言ってましたよね「あまり強い言葉を遣うなよ、弱く見えるぞ」ってね。
最適と論じるのは早すぎるわけですが、使える戦法なのかそうでないかは別問題です。何も知らずに場当たり的にやるよりも、その方針に従ってプレイすることでクリア率が上がるのであれば「使える戦法」というわけですね。
では、使える戦法とはなんでしょうか?
使える戦法の定義
人によって使える戦法の定義は大きく変わると思います。
金イクラをなるべくたくさん稼ぎたい人なら「金イクラが最も稼げる戦法」、ゼンメツは避けたい人なら「納品ペースは落ちるけど、ゼンメツは避けやすい戦法」、多少のリスクは負う代わりに「ゼンメツしなければノルマ達成見込み十分な戦法」などいろいろあるわけですね。
それら全てを考察するのは不可能なので、本記事では以下のような戦法を「使える戦法」として扱いたいと思います。
- どんな条件でも通用する
- 一部の特殊な条件だけで使える戦法は役に立ちません
- ノルマ 30 でも安定してクリアできる
- 35 納品が安定しているとしても良いでしょう
- ゼンメツのリスクが低い
- 戦法の内容を理解すれば誰でも使える
- あまりに難しいキャラコンなどを必要としないということです
- 理解していない仲間が一人いても使える
- 旧作でも最後までカンケツセンを理解しないプレイヤーがいたように、全員で戦法を共有するのは不可能です
- 納品の味方依存度が極端に高くない
- これは上の条件とも一部被るのですが、味方依存度が高すぎるのはよくありません
これらの 6 項目を各項目 100 点、合計 600 点満点で評価したいと思います。
評価
長い解説を書いたのですが、あまりに長いとどうせ誰も読まないので結論だけ先に書きます。
項目 | 点数 |
---|---|
条件に依らない | 30 |
納品が安定する | 20 |
ゼンメツのリスクが低い | 80 |
誰でも使える | 90 |
理解していない仲間がいても良い | 20 |
味方依存度が高くない | 30 |
というわけで合計 270 点になりました。これを高いと思うか低いと思うかは各自の判断におまかせします。
以下、文体を変えて辛辣な評価が続きます。みたくない人はブラウザバックでどうぞ。
条件に依らない
実行にはブラスターが必須です。編成にブラスターが必須なのに何が最適解なのかわかりません。
また、本動画は「一人がセミ、ブラスターがラッシュを叩いて、残り二人が納品」という主題ですが、ブラスターにターゲットがついたらどうするんですか?動画内ではたまたまブラスターに一回しかターゲットがついてないからいいですけど。
スプラトゥーン NW でもラッシュにおけるザコシャケ上限数は決まっており、最大で 32 体です。10F に一匹ザコシャケは湧くので 320F つまり、5 秒弱何もしないとザコシャケの出現が止まり、キンシャケもでなくなります。ノルマが低くなれば低くなるほど、ターゲットの時間が長くなるので「ラッシュを叩くべきブラスターがセミしている間は新たにキンシャケがでない」ということになります。
キンシャケがでなければ金イクラがドロップできず、当然ノルマも足りません。ノルマが足りなくていいならどうぞ。
納品が安定する
安定しません。
本動画でも納品が足りないことを悟って仲間が残り 20 秒くらいからコンテナ側に回って納品しています。
つまり、この戦法は実質的には 80 秒間実行されたと考えて良いでしょう。じゃあこの 80 秒間にいくつ納品されたかというと 17 個です。最初の 10 秒はシャケがこないから運ぶ金イクラがないとすると、70 秒間の納品機会で 17 個納品したことになります。
仮にこの戦法が 100 秒間実行され、今回と同じような納品ペースになったとすると納品数の期待値は 24 個になります。
クリアできたのは完全にリスクを承知で納品しにいった仲間のおかげです
好意的に捉えれば、ノルマ 20 以下ならこの戦法でいいと思います。それ以外ならただ納品が足りなくて負けるだけです。負けるだけの戦法を実行したいのならどうぞ。
ゼンメツのリスク
セミしているプレイヤーが全く納品に関与せず、セミに徹するのであればブラスターが撃ち続けている限り安全です。コンテナ側二人は常にターゲットが変わったタイミングでやられるリスクがありますが、セミしているプレイヤーは比較的安全のためゼンメツのリスクは低いと言えます。
誰でも使える
この戦法をすごいと思った方がこの戦法を野良で実行した場合、各プレイヤーは以下の思考回路に陥ります。
ターゲットがついた人
よし、ブラスターに撃ってもらおう!!!
この戦法でクリアは頂いたな!
あれ、なんで撃たないんだよ、カスかよ!!
ブラスターを持った人
よし、ターゲットにセミしてもらおう!!!
この戦法でクリアは頂いたな!
あれ、なんでセミしないんだよ、カスかよ!!
その他二人
あいつら何セミしてるんだよ、納品足りないんだよ、カスかよ!!
よって、負けます。セミするだけなので誰でもできるので、確実にある程度流行ります。負けるだけの戦法なのに誰でもできる故にカスです。
理解していないプレイヤー
理解していないプレイヤーがいると最終的に必ず上記の思考回路に陥ります。
味方依存度が高くない
高いです。まず、二人は 100 秒間やることが決まっています。セミ役は処理も納品できず、ブラスター役は納品ができません。
納品役はノルマ達成には納品の優先度を上げざるを得ず、各プレイヤーの立ち回りに大きな制約と誓約が課されます。オーラの底上げをしたい方は実践してどうぞ。
何がダメなのか
まず、ブラスター役が高台にいること前提かつ、処理一辺倒が固定されてしまっているのがダメです。
「セミ役はターゲットがついている間ずっとセミ」「その他のプレイヤーは納品しながら処理」という風に変えるだけで納品役が一人増え、ゼンメツのリスクは多少上がりますが納品のしやすさは格段に変わると思います。
本ブログで何度も何度もいっていますが、サーモンランはデスしないこと、ゼンメツしないことが目的のゲームではありません。「金イクラをノルマ分納品して 100 秒間生き残ることが目的」です。デスしないことを目標にしている人はバイト失敗しても「俺はデスしなかったから勝ったようなもの」とか思っているんですか?
最後に
ここまで読むと「セミはしてはいけないんだ!」って勘違いする方、絶対いますよね。そう思った方は思い込みが激しいと思われますのでもう一度この記事を読んでください。そんなことは一言も書いていません。
セミはあくまでもゼンメツを避けるための立ち回りの一つであって、それを目的として遣う場合には全く問題ありません。ただ、セミは一人の役割が固定されるので納品が不足しがちというだけです。「仲間がデスしたから立て直すために五秒セミをしてターゲットを逸す」というのは正しい使い方です。ずっとやってるからダメって言ってるんですよね。
まあでもステージによっては一人がずっとセミしててもノルマ達成が十分見込める場合もあると思います、本動画はセミ役に加えてブラスターまでもが納品を放棄しているからダメなんです。
はい、とりあえず記事は以上。こんなの書かせるような動画出さないでください。
以下、書いていたけど結論の前に書くと長すぎてダレるから後に回した使える戦法の解説です。暇な方は読んでどうぞ。
使える戦法の解説
どんな条件でも通用する
ここでいう「どんな条件でも」というのは「湧き方向」「オオモノシャケの種類」「支給されるブキ編成」に依らないということです。
もしも、何かしら上手くいっている戦法があったときに「果たしてそれは条件を変えても通用するか」をしっかりと考えてください。それを考えずに戦法を生むのは「(オオモノシャケがモグラしかでなかったら)コンテナ横で待機が最適」って言ってるの同じくらいのレベルで愚かな行為です。
湧き方向も同様に大事です。たまたまいい湧き方向が続いただけではないですか?別の湧き方向のとき、その戦法がどのように働くか脳内シミュレーションしてみてください。
ノルマ 30 でもクリアできる
サーモンラン NW での最高ノルマは 35 なので、本当はノルマ 35 でも安定してクリアできる戦法が望ましいのですが、そもそもそんな戦法が存在しない可能性もあるのでノルマ 30 で十分とします。
ノルマ 30 が安定してクリアできる戦法なら、上手い人やフレンドで組んでいる人はそれを使ってノルマ 35 を安定してクリアできるでしょう。
要するに、誰とやってもある程度ノルマが高くても安定してクリアできることが大事です。では、安定したクリアに必要な条件とは何でしょうか?それは「ノルマ達成が簡単」ということです。
仮に「絶対にゼンメツしない戦法」があったとして、その戦法が「ノルマを達成するためにはラスト 10 秒で 15 個金イクラを入れなければならない」という条件がついていたらどうでしょう?これは安定してクリアできるでしょうか?
確かにゼンメツはしないかも知れません。でも 10 秒で 15 個金イクラを入れるというのは全員が納品を担当しなければいけないことになります。誰か一人その戦法を理解しなかったり、ノルマを見てなかったりで納品をしなければ即座に負けになります。同様に、仲間がデスしてしまってもクリア不可能になります。
プレイヤーの行動が著しく制限され、終盤の立ち回りの選択肢がなくなる戦法は安定したクリアができる作戦ではありません。
誰でも使える
人によってプレイングスキルの習熟度、立ち回りの理解度はバラバラです。一部の人しか使えないような戦法は流行りません。
理解していない仲間がいても使える
これも大事です。例えばある戦法が「何らかの条件を満たすプレイヤーが常に X し続ける」場合にのみ効果を発揮するが、X しないと途端にクリア率が下がる戦法だとしましょう。これは全員が理解していれば勝てますが、そのプレイヤーが戦法を理解していないと即座に負けになります。
ちなみに低速ローラーは「ローラーを支給されたプレイヤーが常に低速ローラーをし続ける」ことで効果を発揮するので、上記のような戦法になります。でも、低速ローラーは仮にしていなくても、クリア率が普通にプレイしているより下がるわけではないので優秀な戦法なのです。
味方の依存度が高くない
これは「実行すると著しく自分の立ち回りが制限される戦法」が該当します。誰でもわかるように言えばラッシュやグリルでの「セミ」が該当します。
あれは仲間がその間にシャケやグリルを撃たなければ完全に無意味ですし、セミして時間を稼いでいるつもりなのに納品してくれなければこれもまた無意味です。