ScrollViewReader
ScrollViewReader は iOS14 以降で使える List や ScrollView で使える便利な機能である。
自動スクロール
以下のコードは一見すると要素数 100 のリストを自動生成し、View を表示すると同時に 20 番目にジャンプするコードだが正しく動作しない。
var body: some View { ScrollViewReader { value in List { ForEach(Range(0...100)) { idx in Text("\(idx)") } } .onAppear() { value.scrollTo(20, anchor: .top) } }}
この場合だとvalue.scrollTo(20, anchor: .top)
の 20 は Hashable である必要があるのだが、List のそれぞれの要素について適切な ID が割り当てられていないからだ。
var body: some View { ScrollViewReader { value in List { ForEach(Range(0...100)) { idx in Text("\(idx)") .id(idx) } } .onAppear() { value.scrollTo(20, anchor: .top) } }}
このように適切に ID を割り当てれば View 表示と同時にジャンプする。ただ、このままだといきなりジャンプするのでアニメーションを挟んでゆったりとした動作にしたい場合にはwithAnimation
を使えば良い。
withAnimation
のネスト内で変数の値を変化させたとき、その変数の変化でビューの再描画が行われたときにアニメーションを発生させることができるようになる。
var body: some View { ScrollViewReader { value in List { ForEach(Range(0...100)) { idx in Text("\(idx)") .id(idx) } } .onAppear() { withAnimation { value.scrollTo(20, anchor: .top) } } }}
よって、完成するコードは上のようになる。
横スクロールを実装する
TabView を使う
愚直な方法が TabView を利用する方法である。
struct ContentView: View { var body: some View { TabView(selection: $selection) { ForEach(Range(0...1000)) { idx in Text("CONTENT") .tag(idx) } } .tabViewStyle(PageTabViewStyle(indexDisplayMode: .always)) }}
ただし、TabView は SwiftUI2.0 からはタブの状態を保持するようになったためデータをたくさん描画するタブを無数に生成するとメモリを大量に消費する。
画面下部に表示される Index を押せば一応画面は遷移できるが小さくて押しにくいので微妙だったりする。これは ScrollViewReader を組み合わせ上手くできる。
ScrollView + LazyHStack を使う
Lazy なので呼び出されるまで画面を描画せず、そのためメモリを消費しにくいという利点がある。
ただ、横幅指定をしてもちょうど中央に来たときに止めることができないので真面目に実装しようとするとゴリゴリのコーディングが必要になる。TabView だけで 100 件くらいならなんとかなりそうなので、それ以上の表示を要求されるときだけで良いかもしれない。
次期バージョンで LazyHStack に step みたいな機能がついてくれると嬉しい。